sedコマンドは文字列置換が便利です。
ストリームエディタ(つまりsedのこと)でも、複数行にまたがる置換ができます。
これを利用し、スクリプトから、別のスクリプトをカスタマイズする実例です。
スクリプトをアウトプットとする、スクリプト(ややこしい)の処理を作る時などに使えます。
 
置換対象スクリプト:target.sh
#!/bin/bash
echo "-------teststart!!!-------"
echo "target1"
echo "target2"
echo "target3"
echo "-------testend!!!-------"
exit 0

置換実行スクリプト:sedtest.sh
#!/bin/bash
sed -e "s/echo \"target2\"/if [ $? -eq 0 ]; then\n\techo \"success\"\nfi/g" -i.bak target.sh
exit

置換実行後スクリプト:target.sh
#!/bin/bash
echo "-------teststart!!!-------"
echo "target1"
if [ 0 -eq 0 ]; then
echo "success"
fi
echo "target3"
echo "-------testend!!!-------"
exit 0
 
解説:
ピンク色の部分が置換対象文字列。黄色の部分が置換後文字列。
エスケープシーケンス「\n」を使うことにより、複数行の文字列に置換することができます。
「\t」はタブです。echo文をif文に置換しているので、一応インデントを意識しました。
その他の「\」は「"」のエスケープです。
-i.bakは、sedコマンドのオプションです。「指定されたファイルを直接編集する。拡張子が指定されれば、その拡張子を付加してバックアップファイルを作成する。」という意味です。そのため、実行後はtarget.sh.bakというファイルがバックアップとして作成されます。
この-iオプションを知らないためか、直接編集したいのにわざわざ別ファイルに出力してコピーして置き換える処理とかたまに見ますけど、-iオプションを使ったほうがスマートです。

これにより、マスターのスクリプトを作っておいて、状況に応じて異なるスクリプトを出力するなんてことができます。

余談:
sedって便利ですが、しばらく使ってないと使い方わからなくなる典型ですよね。オプションに色々指定しなきゃいけないので。
備忘録も兼ねて書いてます。
 

参考書籍:Linuxコマンドポケットリファレンス

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